レメロンの薬価 【医師が教える抗うつ剤のすべて】

レメロンの薬価

レメロンは「レメロン錠」としてMSD社より販売されています。剤型は錠剤のみで15mg錠のみです。ジェネリックはまだありません。

レメロンは抗うつ剤の中でも薬価が高いおくすりです(2014年5月現在)。

ここではレメロンの薬価や他抗うつ剤と比較などをみてみましょう。

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1.レメロンの薬価

レメロンの薬価は次のようになっています。

レメロン錠15mg 171.20円

レメロンの最大投与量は45mgなので、最大量を服用する場合、
1日に513.6円、1か月では15,408円かかる計算になります。

3割負担だと1日154.08円、1か月4622.4円です。

結構な値段します。

 

レメロンには残念ながらまだジェネリック(後発品)がありません。
2009年発売のお薬のため、ジェネリックの発売許可が下りるのは2019年です。
まだまだ先なのです。

ちなみにジェネリックの薬価は、先発品の6-7割程度になることが多いようです。

レメロンはMSD社から販売されている抗うつ剤ですが、
Meiji Seikaファルマ社が販売している「リフレックス」と全く同じ成分です。
この2剤は、販売会社が違うだけの同じお薬なのです。

当然、リフレックスとレメロンの薬価は全く同じです。

ちなみに同じ成分なのですが、リフレックスの方が販売個数は多いようです。
これは効果の差ではなく、MeijiとMSD社の知名度や広告・営業の差です。

Meijiの方が知名度がある、ということなのでしょう。

2.他抗うつ剤との薬価の比較

次に、他の抗うつ剤との薬価の比較をしてみましょう。

抗うつ剤(最大量)薬価   
パキシル(40-50mg)(5mg) 60.50円(10mg) 105.60円(20mg) 184.70円
パキシルCR(50mg)(12.5mg) 105.60円(25mg) 184.70円
ジェイゾロフト(100mg)(25mg) 106.00円(50mg) 184.70円
レクサプロ(20mg)(10mg) 212.00円
ルボックス(150-300mg)(25mg) 37.80円(50mg) 65.40円(75mg) 90.60円
サインバルタ(60mg)(20mg) 168.70円(30mg) 228.80円
トレドミン(100mg)(12.5mg) 21.00円(15mg) 24.40円(25mg) 35.70円(50mg) 60.50円
リフレックス(45mg)(15mg) 171.20円
トフラニール(200-300mg)(10mg) 9.60円(25mg) 10.00円
テトラミド(60mg)(10mg) 16.40円(30mg) 46.00円
デジレル(200mg)(25mg) 18.90円(50mg) 33.30円

SSRIはどれも横並びで、最大量を使うと1日400円弱かかります。
レクサプロは新薬のためかSSRIの中でも頭一つ飛び抜けた値段です。

SNRIのサインバルタも最大量60mgであれば450円超で高いお薬になります。
トレドミンは比較的安いですが、効果が弱めのためでしょう。

レメロン/リフレックスもいい値段です。
最大量45mgで1日513.6円と、抗うつ剤の中で一番高価です。

これを見ると、三環系や四環系は圧倒的に安価なことが分かりますね。
副作用が多いと言われる三環系ですが、未だに処方される頻度が少なくないのは、
抗うつ効果が強いことと、実はこの「薬価の安さ」に理由があります。

SSRIなどと比べると5-10倍ほども薬価が違うわけですから、
「多少副作用は目をつぶるから、安いやつでお願いします」
と希望される方は現実的にはいらっしゃるのです。

新規抗うつ剤を2剤以上使っている患者さんだと、
一日1,000円近くかかってしまいます。

3割負担だとしても約350円/日、約10,000円/月です。

新規抗うつ剤ももう少し薬価が下がるといいんですけどね。

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3.薬の金額を下げるためには

病気の治療をする際は、薬価にとらわれずに
主治医に提案されたお薬を指示通りに飲むことが理想です。

しかし、どうしても「金銭的に苦しい」ときは、
次のような方法で薬価を下げることが可能です。

参考にしてください。

1.自立支援医療制度(精神通院医療)を利用する

自立支援医療制度は、精神的な疾患で苦しい思いをしている患者さんのために、
医療費の自己負担額を軽減する制度です。

この制度が適応されると、入院外の医療行為(診察やデイケア、訪問看護やお薬の代金など)が
「1割負担」に減額されます。

また、支払が過大にならないように所得に応じて毎月の上限額が設定され、
その上限額以上の金額の支払いを免除されます。

この制度を受けれるかは主治医の判断になります。
「通院をしばらく続ける病状にあると医師が判断する方」が該当します。

 

適応になる代表的な疾患としては、

  • 統合失調症
  • 気分障害(うつ病、躁うつ病)
  • 不安障害
  • 精神遅滞
  • アルコールや薬物の中毒、依存症

などの方です。

この制度はあくまでも「精神疾患」に対してですので、

「精神科受診の時に、ついでに風邪薬や花粉症の薬をもらった」

など、精神科医療と関係のない医療行為は適応になりまりません。
この場合は、風邪薬や花粉症のお薬だけ、通常と同じ3割負担になります。

2.ジェネリックがある抗うつ剤に変えてみる

ジェネリックが発売されている抗うつ剤もあります。新規抗うつ剤で言うと、

  • ルボックス/デプロメール
  • パキシル
  • トレドミン

などが2014年現在ではジェネリックが発売されています。

これらはレメロンとは作用機序が異なるため、
全く同じような効果は期待できませんが、薬価は安くなります。

経済的に苦しい場合は、主治医と相談して試してみてもいいかもしれませんね。

3.三環系など安価なお薬に変えてみる

三環系抗うつ剤に変えれば薬価的には劇的に安くなります。

しかし、副作用が強くなりうることは覚悟しておかなければいけませんし、
薬価が理由での三環系への切り替えは、医療者としてはあまり推奨できない手段です。

三環系への切り替えは「どうしても薬価を安くしたい」というのであれば
候補に挙がる方法ですが、 「治療」という意味ではあまりお勧めはできません。

三環系は副作用が強く・多いのです。

この方法を使うくらいなら、自立支援医療を受けたり、新規抗うつ剤のジェネリックに変えたり
することをおすすめします。

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