3.無気力を克服する手順
無気力はどのように克服していけばいいのでしょうか。
まずは自分に生じている無気力がどのような原因で生じているのかを見極める事です。そして原因に応じて適切な対処法を取っていく必要があります。
例えば心身の疲労が原因なのであれば、単純に心身を休める事が最重要になります。心の葛藤が原因なのであれば、見てみぬふりをしていた心の争いに目を向け、自分はこれからどうすればいいのかを腰を据えて考えていく必要があるでしょう。
理想と現実のギャップが原因であれば、自分の理想が高すぎたという事を学んで理想を下げるか、あるいは現実の環境に問題があると考えるのであれば環境を変えるといった方法が解決策になります。
また、どのような原因であるにせよ、無気力を改善するために役立つ方法もあります。次項からはそのことについて紹介させていただきましょう。
4.まずは休養を取る事
多くの場合、無気力は疲労が限界を越えた反動で起こります。頑張って頑張って、それを続けているうちに限界を超えてしまったのです。
肉体的な限界のこともあれば、精神的な限界のこともあります。深夜残業が何ヶ月も続けば疲弊してしまい無気力になってしまうし、挫折や失敗でこころが限界を超えてしまえば無気力になってしまうでしょう。
これ以上の外的刺激を受けて、感情が揺さぶられると壊れてしまう。無気力とは、そう判断したあなたの精神が無意識のうちにこころを閉ざした状態なのです。
なので疲労の原因に思い当たる節のある方は、まずはゆっくり休まないといけません。休む以外に回復させる方法はありません。
ただし休むと言っても、
「一日中部屋に篭って過ごす」
「一日中ダラダラ寝て過ごす」
などの自閉的で不規則な過ごし方はいけません。この過ごし方では、無気力がいつまでも続いてしまいます。
辛くても、夜寝る時以外は横になってはいけません。日中はなるべく起きて、規則正しく過ごしましょう。どうしても起きてられない時は、横にならずにソファで座ったまま20分程度目を閉じる、くらいにして下さい。
また無気力だからと言って体を全く動かさないのもよくありません。適度に体を動かさないとだるさが続き、いつまでも改善が得られません。散歩やストレッチ程度で構いませんので、必ず毎日体を動かしましょう。
外へ出ることも大切です。人間は日光を浴びることによって体内リズムを補正します。つまり、日光を浴びない日が続くと体内リズムがどんどん狂ってしまうのです。
一日一回は外に出て日の光を浴びましょう。お庭やベランダに出るだけでも、出ないよりはずっとマシです。
以上を守った上で、あとはひたすらゆっくりと休んでください。
温泉などにつかってもいいし、ゆっくりと散歩して過ごしてもいいし、簡単な読書などをしてもいいでしょう。もちろん、何もせずにボーッとゆっくり過ごしても構いません。
可能であれば1~2週間は「休養を取る事」に専念することがベストですが、現実的にそのような環境を持てる方は少ないかもしれません。
その場合、週末や有給休暇など、1~2日の休養でもいいです。もちろん、1~2週間取れた方が克服・改善できる可能性はあがりますが、1~2日でも、取らないよりはずっとマシです。可能は範囲で、ゆっくりと休んでください。
5.生活リズムを見直す
昼夜逆転、不規則で偏った食生活・・・。
これでは無気力になって当然です。こんな生活を続けていれば、いつまでも経っても無気力は克服できません。
生活リズムを正すことはメンタルヘルスにおける最重要事項です。無気力の克服においても例外ではありません。
・朝はつらくても起きる
・夜は時間がきたらベッドに入る
・規則正しく3食の食事を取る
・1日1回は外に出て、散歩でいいので適度に体を動かし、太陽の光を浴びる
この当たり前のことができていないことが往々にしてあります。
無気力をスカッと治したいんだ!!と魔法のような方法を探して基本をおろそかにしている方を見かけますが、まずは当たり前のことを見直すことが先決です。
どうしても自分の力で生活リズムを正せない、という方は家族など周囲に協力してもらいましょう。朝、親に起こしてもらう。友人にモーニングコールをしてもらう、なども方法の1つです。
まずは生活リズムを正してください。