リストカットに至る心理とリスカをやめるために有用な対処法

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リストカットの原因と対応・治療法

リストカット(Wrist Cut)は、主に若い方に多く認められる手首の自傷行為の事です。略して「リスカ」などと呼ばれることもあります。

リストカットは、それ自体が病気だというわけではありませんが、リストカットをしてしまう背景には大きな精神的ストレスがあったり、ストレスの処理をうまく行えないといった問題があります。

リストカットをする方の話を聞くと、これをすることで気持ちが楽になると言います。しかしそれは一時的なものに過ぎません。少し時間が立てば結局はまたつらい気持ちが沸いてくるのです。

慢性的にリストカットを続けるようになると、傷跡がどんどんと目立つようになり、仕事や生活に支障をきたすようになります。

リストカットは、出来るだけ早く止めなければいけません。そのためには私たち精神科・心療内科でもお役に立てることがあります。

ここではリストカットについて、その問題と解決策についてお話させて頂きます。

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1.リストカット(リスカ)とは?

リストカット(Wrist Cut)は、「手首を切る」という意味になります。

一般的に、自分の意志で意図的に自分の手首を切る自傷行為を「リストカット」と呼びます。

手首以外の部位を自傷する方もいて、「アームカット(腕の自傷)」「レッグカット(脚の自傷)」などもありますが、やはり手首が一番多いようです。自傷に使う道具としては、比較的入手しやすいカッターがよく用いられます。

リストカットは10代の若い女性に多い自傷行為ですが、その他の年代でも認めますし男性に認められることもあります。

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2.リストカットをしてしまう原因は?

なぜ、リストカットをしてしまうのでしょうか。

痛い思いをしてまで自分で自分を傷付けるなんて、理解できないという方もいらっしゃるでしょう。

リストカットをしてしまう方のお話を聞くと、その理由は様々です。しかし、その根底にあるのは「行き場のないストレス」であり、そのストレスを解消するために行われる事がほとんどです。

自傷行為の60~80%はストレス解消のためだと言われています。

そのため、ここでは「ストレス解消としてのリストカット」を中心にお話させて頂きます。

自傷行為というと、自殺をするために行われる行為だと思われがちですが、リストカットの場合は自殺目的で行う事はほとんどありません。中には自殺を目的とするケースもあるでしょうが、ストレス解消目的で行われるリストカットと比べると少数派でしょう。

リストカットは、何かムシャクシャするような事があったり、つらい事があった時、行き場のないストレスの解消の手段として行われる事の方が多く、一種の自己治療という側面があります。

そして、なぜストレス解消に「自分の手首」を用いるのかというと、そこには「他者に迷惑をかけてはいけない」という気持ちが隠れています

イライラした時って何かを壊したい衝動に駆られることがありますよね。しかし、ものを壊したり他人を傷付けたりすれば、自分以外に迷惑をかけてしまいます。

だから他人に迷惑をかけないように「自分」を壊そうとするのです。リストカットをしてしまう方は、誰にも迷惑をかけないようにするため、「自分」を傷つけることで解決しようとするのです。

リストカットというと、

「構ってほしいアピールでしょ」
「注目されたいだけ」

と否定的に捉える方もいます。

もちろんそういうケースが全くないとは言いませんが、そう簡単に片づけていい問題ではありません。リストカットの多くは、「ストレスを何とか解消したいけど、他人には迷惑をかけられない」という他者配慮的な気持ちから行われているのです。

リストカットのほとんどは自宅や自室といった他者のいない場所でひっそりと行われます。本当に構ってほしいなら、人前で手首を切ったりと目立つやり方をするはずですが、実際はそのような事はほとんどありません。

行き場のないストレスを解決するために、何とか自分だけで完結させるためにリストカットという方法を選んでいるのです。

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