快適な睡眠を得るために意識すべき5つの寝室環境

睡眠に良い寝室環境

不眠症の治療には、睡眠薬などの薬物療法が良く用いられています。

睡眠薬は飲むだけでかんたんに不眠を治してくれる便利なものですが、限界もあることを知っておかなければいけません。

睡眠薬による治療は、あくまでも睡眠薬の力で眠らせているだけで、自分の「眠る力」が回復しているわけではありません。つまり、不眠の根本的な解決にはなっておらず、そのままではずっと睡眠薬を飲み続けないといけなくなってしまう、というのが大きな問題です。

良い眠りを得るためには、安易に睡眠薬に頼ってしまう前に見直さないといけないことがあります。

それは、睡眠環境です。

どんな環境が睡眠に良いのかをしっかりと理解している方は少なく、睡眠環境が悪いために眠りの質が悪くなっている患者さんは少なくありません。

今日は、良い眠りを得るための寝室の睡眠環境について、5つに分けてポイントをお話させていただきます。

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1.室温について

寝室環境の調整で、一番重要なのが室温です。

睡眠の質が最も良くなるのは室温が29度の時だ、という報告があります。ただしこれは「裸体」でということなので、そのまま実生活に当てはめてはいけません。

多くの人は寝衣を着て、布団や毛布などの寝具を使って眠りますから、実際の室温はもっと低くても良いはずです。それを考慮すると、だいたい25~29℃前後が適温だと考えられます。

春や秋には、特に工夫をしなくても適温内になることが多いですが、夏や冬は寝室を適温に保つための工夫が必要になります。

冬はカーテンなどを利用して熱を逃がさないようにし、夏は風通しを良くして熱がこもらないようにしましょう。

また、それでも不十分な時は、エアコンなどの空調を利用するのも有効な方法です。季節にもよりますが、寝室の温度を25~29℃程度に保つと睡眠には効果的です。

エアコンを使用する際にはいくつか注意点があります。

入眠時にエアコンのタイマー機能を利用して、ある程度の時間が経ったら自動的にオフになるように設定することがあります。この機能を有効に使うためには、徐々に室温が下がっても睡眠の質は悪化しませんが、徐々に室温が上がってくると寝苦しさから起きてしまう、というということを知っておかなければいけません。

つまり、夏場は室温は上がっていくため、入眠後も長めにエアコンをつけておくことが効果的であり、反対に冬場は室温は下がっていくため、比較的早い段階でエアコンを切っても大丈夫だということです。

具体的には夏場は入眠後も3時間程度はエアコンをつけておくのが良いでしょう。冬場は布団内が暖まる頃にはエアコンが消えても大丈夫です。

自分の経験を思い出しても、しっかりと布団をかぶっていれば冬場に室温が寒かったとしてもあまり起きることはありません。しかし夏場は暑苦しくなると容易に起きてしまいます。

またエアコンは適温を保つためには非常に効果的なものですが、特に冬場の場合は部屋が乾燥してしまうことがあります。その際は、加湿器などを併用することも忘れてはいけません。(寝室湿度については下の項目で説明しています)

2.光について

寝室の照明にも気を付ける必要があります。当たり前のことですが、電気を付けっぱなしで睡眠に入れば、睡眠の質は浅くなってしまいます。

しかし電気を付けたままうっかり寝てしまう、という例は少なくありません。寝床で本を読んでいたり、スマホをいじったりしている場合は電気を付けたままの事が多いようです。そのまま、いつの間にか眠ってしまったら、電気は付けっぱなしです。

これを防ぐためには、寝床に入ったらすぐに眠る、寝床で読書などを行わない、という意識を持つことが大切です。

また、スマホやタブレット、ゲーム画面から発せられるブルーライトはメラトニンの分泌を抑制することで、不眠を起こします。睡眠前には、なるべくブルーライトを浴びてはいけません。

スマホやパソコン、ゲーム機器以外にも、照明からもブルーライトは発されています。寝る前の照明は、ブルーライトの多い白色光よりも、ブルーライトの少ない赤色光が良いでしょう。

また、光は外から入ってくることもあります。必要に応じてカーテンなどを使い、遮光するようにしてください。

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3.音について

これも当たり前のことですが、騒音などでうるさいと眠りの質は悪くなります。眠る時間帯に周囲の騒音の可能性があるようでしたら、騒音対策も必要になってきます。

特に50dB(デジベル)を超えるように騒音は、睡眠の質を悪化させるため、遮音効果のあるカーテンを使ったり、耳栓を使ったりして騒音対策を行う必要があります。

また、睡眠時に音楽を聴くという方もいますが、どんな音楽でも基本的には睡眠の質を低下させます。音を聴くというのは、脳や神経が音を感知するということですので、脳を活性化させてしまいます。そのため、睡眠中に音楽を流すのは良くありません。

ただし、睡眠前に心身をリラックス状態にするために穏やかな音楽を聴くことは、人によっては有効なことがあります。

4.寝具・寝衣について

寝具は、夏と冬では変える必要があります。一人暮らしの方などでは一年中同じ寝具という方も多いのですが、睡眠の質を考えるとそれは良くありません。

夏は暑さから寝苦しくなり睡眠の質が低下します。そのため、寝具・寝衣ともに「通気性」を重視する必要があります。

反対に冬は寒さで起きてしまうことを防がなくてはいけません。先ほど書いた通り、室温は下がっても眠りの質は悪化しませんが、寝具内(布団の中)の温度が下がれば寒さから起きてしまいます。そのため、寝具・寝衣ともに「保温性」を重視する必要があります。

寝具内の温度は33℃前後が良いと言われています。

厳密に測る必要はありませんが、おおよその目安として33℃前後になるような寝具・寝衣を選びましょう。

5.湿度について

寝室の湿度も、質の良い睡眠を得るためには重要です。

特に冬場は乾燥しやすく、更にエアコンなども使うと湿度は更に下がっていきます。そうなれば乾燥による皮膚のかゆみや喉の渇きなどが起こり、睡眠の質が低下してしまいます。

睡眠に最適な湿度は、50%(±5%)程度です。

湿度を調整するには、加湿器を使ったり、部屋に濡れタオルを干すなどの方法があります。また、寝室に観葉植物を置くことも湿度を適正に保つために有効なようです。観葉植物は外観的にも落ち着いた雰囲気を作れるため、オススメの方法です。

適度な湿度を保ち、睡眠に快適な寝室環境にしましょう。

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