レンドルミンは1988年に発売された睡眠薬です。
古いお薬ではあるのですが、現代においても使われる頻度は多く、ジェネリック医薬品もたくさん発売されています。
ここではレンドルミンのジェネリックの紹介、そして正規品とジェネリックの違いについてお話しましょう。
1.レンドルミンのジェネリック
多くの製薬会社がレンドルミンのジェネリックを発売しています。
有名なものでは、
- グッドミン
- ゼストロミン
- ロンフルマン
などがあります。
また、最近ではジェネリック薬の名前がどんどん増えてしまい、現場が混乱しているため、
レンドルミンのジェネリックは「ブロチゾラム ○○」(○○には会社名などが入る)
という名前に統一されてきました。
- ブロチゾラム「トーワ」
- ブロチゾラム「オーハラ」
- ブロチゾラム「NP」
などですね。
これからはほとんどのジェネリックがこの名称に統一されていくのでしょう。
ちなみに「ブロチゾラム」というのはレンドルミンの一般名です。
(一般名:国際的に決められた薬物の名称)
ジェネリックの最大のメリットは、その薬価にあります。
正規品とジェネリックの薬価を比較すると、半額以下です。
レンドルミン(正規品) 0.25mg 27.5円
ブロチゾラム(ジェネリック) 0.25mg 6.1~11.1円
更に、レンドルミンには0.25mg錠しかありませんが、
ジェネリックは0.125mgを発売している会社もあります。
細かい用量の調整もしやすくなりますので、これも大きな利点です。
2.正規品とジェネリックの効果は同じなのか?
患者さんから、「正規品とジェネリックの効果に差はありませんか?」と
よく質問されます。
基本的には全く同じ効果だと考えていいでしょう。
ジェネリックは安いので、「成分が少ないのでは?」「質が悪いのでは?」と考えがちですが、
全くそんなことはありません。
正規品は「最初に作られたおくすり」であるため、その薬の研究や開発に多額のお金がかかります。
何千人の人を対象にして臨床試験をしたりすると、何億円以上もかかるそうです。
それを回収しないといけませんので必然的に薬価は高くせざるを得ません。
しかしジェネリックは研究費や開発費はほぼかかりません。
だって、正規品ですでにやってもらってますから、同じことをやる必要がありません。
その分、薬価を安くできるのです。
つまり、質が悪いから安いのではなく、研究費や開発費の分が引かれているということです。
しかし、中には多少の効果の違いがあるジェネリックもありますので注意が必要です。
ジェネリックは薬の主成分は正規品と全く同じです。
ジェネリックは発売する際に必ず「生物学的同等性試験」を行います。
これはジェネリックの血中濃度の推移が正規品と同じ程度である、ということを確認する試験で、
これに合格しないとジェネリックとして発売できません。
ですので、成分的には同程度と考えて大丈夫なのですが、成分以外の添加物などが微妙に違う場合があり、
それがお薬の分解や吸収に多少の影響を与えることがあるのです。
ジェネリックの効果は基本的には正規品と同じであるが、中には微妙に異なるものもあります。
そのため、もしジェネリックにして違和感を感じるのであれば正規品に戻すのも手です。
(注:ページ上部の画像はイメージ画像であり、実際のレンドルミン錠のジェネリックとは異なります)