1.離脱症状とは?

おくすりを減らした際に生じる様々な症状を一般的に「離脱症状」と呼びます。離脱症状は、抗うつ剤(特にSSRI)や抗不安薬(ベンゾジアゼピン系抗不安薬)で時々問題となります。

ジプレキサをはじめとした抗精神病薬は、よほど無茶な減薬・断薬をしなければ離脱症状が出ることはありません。ただしどんなおくすりでも、急激に減薬・断薬をすれば身体がびっくりして離脱症状が起こる可能性はあります。そのため、医師の指示通り、ゆっくりと減薬をすることが大切です。

離脱症状は、

・効果の強いおくすり
・半減期の短いおくすり

に起こりやすいと言われています。ちなみに半減期とはおくすりの血中濃度が半分になるまでにかかる時間のことで、おおよそのくすりの作用時間と相関します。半減期が短いおくすりは、すぐに効いてすぐに効果がなくなるため、元々血中濃度の変動が大きく、離脱症状も起こしやすいのです。

ジプレキサがそもそも離脱症状をほとんど起こさないおくすりですが、半減期も33時間と1日以上かけてゆっくりと血中濃度が落ちていくため、薬物動態的にも離脱症状を起こすことは少ないと言えます。