セニランの半減期・作用時間【医師が教える抗不安薬の全て】

セニランの作用時間・半減期

セニラン錠は「レキソタン」という抗不安薬のジェネリック医薬品(後発品)です。強力な抗不安作用を持ち、即効性もあり、半減期もやや長いことがこのおくすりの特徴です。

半減期とは、内服したおくすりの血中濃度が半分になるまでの時間のことで、おくすりの作用時間を知る目安になります。

ここでは、セニランの半減期や他の抗不安薬との比較、そこから考えられるセニランの効果的な服薬方法について紹介していきます。

また、「半減期」の定義についても詳しくみてみましょう。

【注意】
***セニランはレキソタンと同じ成分のため、記事内容も「レキソタンの半減期・作用時間」とほぼ同様です***

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1.セニランの半減期はどのくらい?

セニランは服薬後、約1時間で血中濃度が最大となり、半減期は約20時間です。

抗不安薬は、半減期で分けるとだいたい3種類に分類できます。

  • 半減期が短い ・・・半減期が~6時間
  • 半減期が普通 ・・・半減期が6~24時間
  • 半減期が長い ・・・半減期が24時間~

半減期とは、おくすりの血中濃度が半分になるまでにかかる時間のことで、
おくすりの作用時間とある程度相関するため、作用時間の目安として使われています。

おおよそですが、「半減期が20時間」≒「作用時間が20時間くらい」と考えていいでしょう。

おくすりが身体がから抜けていくスピードは個人差があるため、
半減期はあくまでも目安ですが、おくすりを選ぶ際の大きな指標になる数値です。

セニランの半減期は抗不安薬の中で「やや長め」であると言えます。
服薬してから1時間ほどで血中濃度が最高値になり、半減期は約20時間です。

2.抗不安薬の半減期一覧

抗不安薬はたくさんの種類があり、それぞれ半減期が異なります。
主な抗不安薬の半減期を比較してみると下図のようになります。

抗不安薬作用時間(半減期)最高血中濃度到達時間
グランダキシン短い(1時間未満)約1時間
リーゼ短い(約6時間)約1時間
デパス短い(約6時間)約3時間
ソラナックス/コンスタン普通(約14時間)約2時間
ワイパックス普通(約12時間)約2時間
レキソタン/セニラン普通(約20時間)約1時間
セパゾン普通(11-21時間)2~4時間
セレナール長い(約56時間)約8時間
バランス/コントール長い(10-24時間)約3時間
セルシン/ホリゾン長い(約50時間)約1時間
リボトリール/ランドセン長い(約27時間)約2時間
メイラックス非常に長い(60-200時間)約1時間
レスタス非常に長い(約190時間)4~8時間

半減期や最高濃度到達時間が様々であることが分かります。

一般的に半減期が短いと、効果がすぐなくなるため細かい調整がしやすいというメリットがあります。
しかし1日何回も飲まないといけなかったり、依存にもなりやすいというデメリットもあります。

反対に半減期が長いと、一回飲むと身体からなかなか抜けないため細かい調整がしにくいのですが、
服薬回数も少なくて済みますし、ゆっくり効くため依存にもなりにくいと言われています。

どちらも一長一短ありますので、自分の症状・状態に合わせて適切なおくすりを選択することが大切です。

セニランはというと、20時間というやや長めの半減期を持ちます。
即効性がある(最高血中濃度到達時間が1時間)わりに、半減期が20時間もある、というのが
セニランの特徴です。

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3.半減期から考えるセニランの使い方

セニランは抗不安薬なので、不安感を改善するために使われます。

その使い方は主に2通りで、

  • 一日を通して不安を抑える(定期的に服薬する)
  • 特定の時間帯だけ不安を抑える(頓服で服薬する)

場合があります。

Ⅰ.一日を通して不安を抑える使い方

1日を通して不安を抑えたい場合、セニランの作用時間が約20時間であることを考えると、
1日1回の服薬でもよさそうです。

しかし実際は理論通りにはいかず、1日1回だと途中で効果が切れてしまうと訴える患者さんは多く、
1日2回や1日3回と分けて服薬することが多いのが実情です。

添付文書を見ても「1日2~3回に分けて服薬する」と書かれていますので、
1日複数回に分けて服薬するのが良いのでしょう。

もちろん、服薬してみて1日1回投与で1日中しっかり効く、ということであれば、
1日1回投与でも構いません。

添付文書にも「年齢・症状により適宜増減する」と書かれていますので、
主治医と相談しながら、最適な飲み方を選んでください。

定期的に服薬するメリットは、1日を通して不安を抑えてくれること、そして、
定期的に飲み続けた方が、ワンポイントで飲むよりも強くしっかりと効く、ということです。
これは服薬を続けることで、ベースの血中濃度が徐々に上がっていくからです。

一般的には、半減期の約5倍の期間、定期的に服薬を続けると血中濃度が高い状態で安定する
(=定常状態に達する)と言われています。
セニランであれば理論上は「20時間×5=100時間」ですので約4日ですね。

Ⅱ.特定の時間帯だけ不安を抑える使い方

特定の時間帯だけ不安を抑える「頓服」としての使用であれば、飲む時間に気を付けなければいけません。

上の表を見ると、レキソタンの最高血中濃度到達時間は約1時間です。
つまり、一番効かせたい時間の1時間前に服薬するのが理論上はベストだと言えます。

例えば、「毎朝10時の朝礼発表で不安・緊張が強くなるから、それを抑えたい」ということであれば、
朝9時頃にレキソタンを服薬するのがベストだということです。

ただし、効きが最高値になるのは1時間後ですが、服薬後15〜20分もすればある程度効いてはきますので、
急な服薬の必要が出て来た時に、その場ですぐ飲むという方法でもある程度の効果は期待できます。

ワンポイントの服薬は、手軽な方法で依存にもなりにくいのですが、
効きの強さとしては、どうしても定期的に服薬する方法よりも弱くなってしまいます。

どちらの飲み方も一長一短がありますので、主治医とよく相談して、自分にとっての
最適な服薬法を選びましょう。

4.半減期とは?

せっかくなので「半減期」について詳しく勉強してみましょう。
半減期というのは「お薬の血中濃度が半分になるまでに要する時間」のことです。

半減期は、お薬の作用時間と相関するため、
半減期が分かれば作用時間がおおよそ推測できます。

例えば、下記のような薬物動態を示すお薬があるとします。

半減期イメージ

だいたいのお薬は内服すると、このグラフのようにまず血中濃度がグンと上がり、
それから徐々に落ちていきます。

このお薬は、投与10時間後の血中濃度は「10」ですが、
投与20時間後には血中濃度は半分の「5」に下がっています。

血中濃度が半分になるのに要する時間は「10時間」ですので、
このお薬の半減期は「10時間」です。

そして半減期が10時間ということは「だいたい10時間くらい効くおくすり」なんだと分かります。

正確には半減期と作用時間の長さは完全に一致するわけではありません。

実際は、おくすりを飲むとまずは血中濃度は上がり最高血中濃度に到達して
それから下がっていきますので、厳密に言えば
最高濃度に到達するまでの時間も加味しなければいけないでしょう。

もっと言えば、すべての人が、血中濃度が半分になったら薬効を感じなくなるとは言えません。
血中濃度がどれくらい下がれば薬効を感じなくなるかは人それぞれでしょう。
半分の人もいれば、それ以上・それ以下の方もいます。

更に個々人の体質や代謝能力まで考え出すとキリがなく、
そうなると作用時間を数値化することは不可能です。

でも、「どれくらいの効くかは、人それぞれですから分かりません」では話にならないので、
ひとつの目安として、半減期を使用しているのです。

細かいことを考え出せばキリがありませんが、あまり難しく考えずざっくりと
「だいたい半減期が作用時間と同じくらいだ」と考えていいのではないかと思います。

このように半減期はあくまでも目安であり、個人差があります。
「絶対的な数値である」と思わないように気を付けてくださいね。

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