考えても仕方のない考え事を止めるための7つの方法

考え事

考え事には、考える事で何らかの進展が得られる考え事と、考えても何も得られない考え事があります。

前者は考える意味があり、一生懸命考える必要があります。しかし後者は考えても答えが出ないばかりか不安や落ち込みがどんどん強まってしまうため、考えすぎる事はむしろ害となってしまいます。となると、考え事というのは考える意味のあることのみに限って行うのが理想的だと言えます。

しかし考えるという行為は難しいもので、私たちは考えても仕方がない事ほど、考えを止められず延々と考えてしまいがちです。

このような考え事は、解決法が自分では分からないものであったり、すぐには解決できないものであるため、考える事自体がストレスとなります。そのため、この考え事をしても得られるものは少なく、考えれば考えるほど心はどんどん傷ついていく悪循環に陥っていくことになります。

このような場合、考えを止める方法というのはあるのでしょうか。

今日は考え事を止めるための方法について紹介します。

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1.考える事で解決できる問題なのかどうかを見極める

「考える」という行為は、とても意味のあるものです。

私たち人間は考える力を持っているからこそ、様々なものを発明してきました。よりよい人生を送るために考える事は欠かせません。

しかし一方で、私たちは考えても解決策が得られないものに対しても延々と考えてしまう事があります。この場合、考える内容は大抵自分にとってストレスに感じるものであるため、考える時間が無駄になるだけでなく、考える事で不安や落ち込みが強まり自分のこころを傷付けることになってしまいます。これは、あまり良い事とは言えません。

考え事をする際にまず大切な事は、「これは考えて答えが出るものなのか」と自分に問いかけてみる事です。

考える意味のある事であれば一生懸命考え、自分にとって一番良い方法を見つけ出せばいいでしょう。しかし考える意味のないものであれば、「これは考えても仕方がない事なんだ」という事をまずはしっかりと理解する必要があります。

例えば、これから社会人になる方が「A社とB社のどちらに入社すべきか」と考えるのであれば、これは考える意味がある事でしょう。自分の本当にしたい事は何なのか、どちらの会社が自分のライフスタイルに合っているのかなど、精一杯考え、自分にとって最良の答えを出す事は、これからの自分の人生を豊かなものにするために必要な事です。

しかし「入社試験に合格したかどうか不安だ」という考え事だとしたら、延々とこれを考え続ける意味はあるでしょうか。合格しているかどうかは合格発表を聞くまでは分かりません。合格発表を待つ以外に方法はないのです。その間「落ちてたらどうしよう・・・」と延々と心配したからといって合格する確率が上がるわけではなく、これはただ不安を悪化させ、自分の心を傷付けているだけになります。

この場合、「合格しているかどうかは分からないけど、それを考えても意味がないんだ」という事をまずは理解しなければいけません。

考えても仕方がない考え事を止めるための第一歩は、まずはそれが「考えても仕方がない考え事なのだ」としっかり認識することから始まります。

2.考え事を無理矢理消そうとしない

考え事を止めたい時、多くの方がよくやる方法が「考えないように頑張る」というものです。

意味のない考え事をしている時、自分自身でもそれを「考えても仕方ない事」だと理解できている事も少なくありません。このような場合、「考えるのをやめよう」と頑張る方は多いのではないでしょうか。

しかしこれはあまり良い方法ではありません。

なぜならば、「考えるのを止めよう」と思えば思うほど意識が考え事に向いてしまうです。「考えるのを止めよう」という思考が「考え事」をより意識させることとなり、かえって考え事を強く意識してしまう事になるのです。

これは森田療法的な考えでいう「精神相互作用」という現象になります。

【精神相互作用】
ある不安症状を「抑えよう」と意識すればするほどかえって症状が強まる不安の性質。例えば、「動悸がしているのではないか」と不安になっている方が、動悸を抑えようとすればするほど心臓の鼓動を強く意識してしまい、かえって動悸が強まってしまうような現象。

多くの方が考え事を止めるために「考え事を止めよう」と頑張って思考を止めようとしますが、これはあまり良い方法ではありません。

考え事は止めようと意識して無理矢理止めるのではなく、それ以外の方法で止めるべきなのです。

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3.考え事を止めるための7つの方法

それでは、考え事を止めるためにはどのような方法があるのでしょうか。

具体的な方法について紹介します。

Ⅰ.自分を客観的に観察する

考え事を止めるためにまずして頂きたいのは、冷静になって自分の状態を見つめなおす事です。

考えても仕方がない事を延々と考えている時というのは、大抵こころが平穏ではなくなっています。「どうしよう・・・」「このままだとマズい・・・」と不安や心配で心がいっぱいになっているのです。

これは考え事に自分が支配されているような状況です。

考え事に支配されていれば、考え事に振り回され続け、いつまでも逃れる事は出来ません。

ここから脱出するためには自分と考え事の立場を逆転させ、「自分が考え事を支配しているのだ」という本来の状況に戻すことです。

そもそも考え事は自分が作り出したものであり、自分が考え事を支配しているのが本来の姿のはずです。それなのに、考え事に対する不安や心配が強くなり心が不安定になると、いつの間にか考え事が自分を支配するようになってしまいます。

まずは冷静になり、目を閉じて、こころを落ち着かせ、今の自分が置かれている状況を客観的に観察してみましょう。その考えを客観的に観察し、その背後に隠れている気持ちにはどのようなものがあるのかを見つめてみましょう。なぜ、このような考え事が浮かんでいるのか。自分はどうなる事を恐れているのか。そのために今出来る事は何があるのか。

このように冷静に自分に問いかけ、冷静に今出せる答えを出していけば、自分が考え事を支配するという本来の形に戻っていきます。

例えば、「もし地震が来たらどうしよう」、という不安が止まらず、延々と心配している人がいたとしましょう。

確かに地震はいつ起きるか分からないものですし、大災害になる可能性もありますから、不安になるのは異常な感覚ではありません。

しかし、ただ不安になるだけでなく、

「地震は怖いものだし、いつ起きるか分からないものだから不安になるのは仕方ない」
「でも地震を自分の力で止める事はできないのだから今このように考えることは意味がない事だ」
「今自分に出来る事は、地震が起きた時の対策を立てる事で、それ以上はどうする事も出来ない」

と冷静に自分を認めなおせると、考え事を支配しやすくなり、考え事も止めやすくなります。

Ⅱ.意識を別の事に向ける

考え事を無理矢理止めようと頑張っても、止めようとすればするほどかえってその事を意識してしまいます。となると考え事は「止めよう!」とすべきではなく、有効な方法は他にあります。

考え事を止めるためには、無理矢理止めようとするのではなく、考えを「そらす」方が有効です。

考え事を何か別の考え事に移すことによって、元々の止めたい考え事から離れるのです。

意識を別の事に向ける際、重要な事は、そらした先のものが

  • 身近にあるもので
  • 心が落ち着くもの

である必要があります。

身近にあるものでないと、いつでもこの方法を使う事ができませんし、心が落ち着くものでないとそらした先でもまた不安になってしまい、そらした意味がありません。

これに該当するものはいくつかあると思いますが、よく使われるのは「自分の呼吸に意識を向ける」という方法です。私たちは常に呼吸をしていますから、自分の呼吸は身近にあるものです。また呼吸のように一定のリズムを持つものに集中すると落ち着きを得やすいというメリットもあります。

瞑想や座禅などでも「自分の呼吸を意識しよう」と言われる事がありますが、これは呼吸に意識を向ける事でその他の余計な考え(邪念)を消すという意図があると思われます。

考え事を止めたい時も同じで、自分の呼吸に意識を向け、自分の呼吸に意識を集中させれば、その他の余計な考え事は消えやすくなります。

もちろん呼吸以外であっても、上記の条件を満たすものであれば何でも構いません。

Ⅲ.身体を動かす

身体を動かす事も考え事を止めるためには有用です。

身体を動かすという事は、上記の「別の事に意識を向ける」という側面があります。身体を動かすとなれば、身体を動かす事に意識を向けないといけません。すると意識がそちらに向くため、考え事を止めやすくなるのです。

また身体を動かす事はストレス解消にもなるため、考え事で生じるストレスを軽減させてくれるはたらきもあります。

考え事を止めるためには、散歩などの軽負荷の運動よりも、

  • ランニング
  • スイミング
  • サイクリング
  • 球技

など、身体を動かす事に意識を向ける割合の高い運動が推奨されます。

Ⅳ.考え事をする際のルールを作る

気持ちを切り替えるために自分なりのルールを作る、という方法も有用です。

例えば、

  • 考え事は10分まで
  • 座禅をしている間だけ考える

など、自分の中での「答えの出ない考え事」を考える時間にメリハリを付けるのです。

スポーツ選手の中には、試合前に自分なりの儀式的な行動(頬を叩いたり、祈ったりなど)を必ずする人がいます。これは、このような行動をする事で気持ちを試合モードに切り替えているのでしょう。

それと同じで、自分なりの考える際のルールを決めると、気持ちの切り替えもしやすくなります。

Ⅴ.書き出す・人に話す

延々と考えてしまうのは、自分の中で今の状況や自分の気持ちがしっかりと整理できていないから、という事があります。

この場合、しっかりと状況・気持ちを整理する事で考えを止めやすくなる事が考えられます。

整理するために有効な方法に、

  • 紙に書き出す
  • 誰かに話す

という方法があります。

問題点や不安なポイントを紙に書き出す事で、具体的な理解につながります。

また人に話す事は、自分の気持ちの整理になります。人に話したことで自分の気持ちに改めて気付いたという事は少なくありません。

Ⅵ.寝てしまう

やや強引な方法ですが、寝てしまって考え事を無理矢理停止させてしまうというのも時に有効です。

ただし、これは眠れそうな場合に限ります。

眠れないのにベッドに入ってしまうと、かえってベッドの中で考え事を延々としてしまう事があるからです。

また、起床後の予定を考えておくことも重要です。起床後にする事がないと、再度考え事が始まってしまうからです。

すぐに眠れそうな状態であれば、起床後の予定を決めて寝てしまうのも一手です。

Ⅶ.お薬を使う

お薬は時に考え事を止めるのに一役買ってくれます。

といっても考え事を止めるようなお薬があるわけではありません。お薬はあくまでも間接的に考え事を止めるのに役立つに過ぎません。

例えば、「Ⅵ.寝てしまう」という方法を紹介しましたが、その一助として睡眠薬を使うという方法もあります。安易な睡眠薬の使用はデメリットもあるため、適応は医師と相談してからにはなりますが、眠りやすい状態を作れば考え事を止めやすくなります。

また不安や心配が強くて自分を冷静に見つめる事が出来ない時には抗不安薬を使って、気分を落ち着かせる事で、考え事を止めやすくする事も期待できます。

抗うつ剤も有用です。抗うつ剤は不安や強迫症状に効果があります。不安が強かったり、強迫的に意味のない事を考えてしまう場合は、抗うつ剤を使う事で、そういった状況を軽減できる可能性があります。

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